依存症の仲間と共に

薬物アルコール依存症。境界性人格障害。解離性障害。養子縁組。

もう一つの顔 その4

夜遅くまで

散々話し合いました。


いや

話し合いが出来るはずが

ありません。

私は狂っていますから


「死んでやる。」だのと騒ぎ立て

部屋の物を散らかしたはずです。


取り敢えずベッドに入り

横になりました。


私は

眠れる状態ではありません。


明け方

隣でやっちゃんが

背を向けて

小さな寝息を立てています。


私は怒っていません。

穏やかな気持ちでした。


壁のコンセントの

延長コードを外し

両手で広げ握りしめました。


物音を立てないように

やっちゃんの背後から

やっちゃんの首に充てました。


やっちゃんが

飛び起きました。


私の腕から

コードを取り上げ

立ち上がり


ベッドに佇む私を

見下ろしていました。


その目は

悲しそうでもあり

哀れなものを見る目でした。


その目はもう

私を愛してくれた

やっちゃんの目では

ありませんでした。

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