早婚 その5
愛する彼‥
知らない女の人。
私は一瞬
今どこに居るのかわからなかった。
知らない女の人は私のアルバムを見ていた。
身体中が震える。
私の中で何かが弾けた!
「てっめぇ!
人のもの勝手に触ってんじゃねぇよ!」
知らない女の人の胸ぐらを掴み殴って
いた。
背中の赤ちゃんが
火がついたように泣いている。
私は何を怒っているんだろう。
更に知らない女の人に殴りかかろうとしたが
彼に羽交い締めにされた。
(どういうこと?)
ここは誰の家?
どうして彼は私じゃなく
知らない女の人を護るの?
「連絡するわ…」
彼と知らない女の人は
荷物をいっぱい抱えて出ていった…
赤ちゃんは泣きつかれたのか眠っていた。
長いまつげが濡れている。
今度は私が大声で泣いた。
赤ちゃんのように‥