依存症の仲間と共に

薬物アルコール依存症。境界性人格障害。解離性障害。養子縁組。

歪んだ愛 その6

お姉さんを送って

その日も彼からの連絡を待った。

しかし

携帯電話が鳴ることはなかった。


掛け時計の秒針の音が耳障りで苛つく。

眠るために酒を煽るが興奮して眠れない。

翌日もまるで

訪問の約束をしたかのように

念入りに化粧をして彼の家に向かう。


インターフォンを鳴らす。

(ガチャッ)

ドアが開けられる。


お姉さん‥

今日は怪訝な表情だ…


「あなた…何なんですか…ハァ‥」

ため息を吐かれてしまった。


「私が奥さんです。」


言われたことの意味がわからない。


(プップー!!プーッ!)

後ろの車に鳴らされた

クラクションの音で運転していることに気付く。

馴染みのない景色の中

ハンドルを握り直し頭の中を整理する。


お姉さんが奥さんで

私はお姉さんに弟が好きかと聞かれ

私はそれに好きだと答え‥

お姉さんは自分が

奥さんだと言った。


頭がガンガンする。

吐きそうになる。

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