私はスリップしたくない。

まだ覚醒剤を止めようなどと

考えていなかった頃

警察には捕まりたくないから

これ以上の連続使用は

ヨレてしまうなぁ‥と思うと

私は簡単に手放すことをしていました。

覚醒剤は高価なので

捨てるのを躊躇う人が

多いと思います。

私の痩せ薬は違法薬物では

ありません。

美容クリニックに行けば購入出来ます。

だから所持していても

問題はありません。

然し

そこが問題なのです。

私はボーダーです。

パパに出会ってからターゲットは

ずっとパパです。

それが一人暮らしになった事で

パパにイラついても

家が遠く交通費もかかるので

行く事が出来ない。

あたることが出来ません。

ボーダーのターゲットが女性に

なった事は無いし

ターゲット以外に怒りの感情を

抱いたことはありません。

然し

今 私は間違いなく

施設長に怒っています。

もし暴力を振るったら

私は居場所を失います。

その先には

ヤク中にリバースした自分が見えます。

マドカに話を聞いてもらいました。

彼女は依存症じゃないのに

時々

ハヤシ先生やスタッフと同じ事を

言うんです。

「りょうさんが入院中も

スリップしない生き方を

とりあえずクリアして

ハヤシ先生も施設も

次のステージの治療を

始めようとしていて

りょうさんはまだそのステージに

上がれなかったんじゃないかなぁ‥」

成る程。

でも今は自分が怖い。

ハヤシ先生に電話をしました。

「しばらく施設に行くのは

自粛しようと思います。

自助グループには行きます。

私の考えは間違ってますか？」

「貴女が回復したいなら

施設に行くべき。

施設長に母性を求めてはいけない。

今が踏んばり時だよ。」

もう1人のスタッフにメールをしました。

明日行けないかもしれないです。

その時は◯◯スタッフにメールします。

ご迷惑お掛けしますが

宜しくお願いします。

ご丁寧な返信メールを

頂きました。

◯◯スタッフのメールは

ハヤシ先生やマドカと

同じような内容でした。

翌朝

行きたくない。

自分が怖い。悩みました。

今が踏ん張り時‥

この怒り癖を治さなければ

私は何も変われない。

1錠の頓服に頼りましたが

施設に向かいました。

施設長の方を見ないよう意識して

仲間といつもの時間を

過ごしました。

何ら変わりなく一日が終わり

帰ろうとしました。

「お疲れ様でした。」

背後から施設長が

「りょうさん。今日も来れたね。

お疲れでした。」

◯◯スタッフから

私の気持ちが伝わっているのは

わかっていました。

私は回復へのステップに

上がれたでしょうか？

痩せ薬の件は悔しいので

絶対に自分で捨ててやろうと思い

今でも押し入れにしまってあります。

今のところは飲んでいません。