早婚 その3
移り変わった先でも
相変わらず貧乏でどうしようもなかった。
それでも2人で居ることが
幸せだという気持ちに変わりはない。
変わるどころか神様は更に幸せを与えてくださった。
妊娠していた。
私の中に命が宿った。
「家族」
彼と私が創る家族。
産まれてくる子のために
2人で我武者羅に働いた。
17才の冬だった。
生きることに一生懸命になれた。
穏やかな気持ちでいることが
産まれてくる赤ちゃんに伝わる
気がして
自分がしてきた悪行に猛省した。
清々しい夏の初めに
元気な男児を出産した。
分娩室の窓から
雲ひとつない青空を見て
とても美しいと思った。