息子の父 その1
ある晩の出来事です。
私は絶賛解離中でした。
そこへ地元の男友達から電話が‥
「おい!Tちゃん生きとるぞ!」
Tとは息子の父親です。
この小説の冒頭に書きましたが
Tは息子が産まれて
およそひと月も経たぬうちに
失踪しました。
私はTについては
写真さえ処分し
息子には父の事は何一つ語らないと
決めました。
但し
息子が父について知りたい時には
全力を尽くし探すつもりでした。
息子が20代後半の頃
その時がやってきました。
「僕のお父さんがいるなら会いたい。」
ただ親友の反社のトモヒコから
当回しに消された様なことを
言われありえないことでもないので
半分信じていました。
Tは地元の不良グループの中でも
人望に厚く
顔も広いです、
私は解離していることを説明し
今の私には理解できないので
パパに変わるから話をして欲しいと
変わりました。
Tと飲み会であったという人物が現れ
その話を聞いた。
その話を聞いた先輩は
私も知っているので
解離から抜けてから
T探しを始めました。
最終的にTの親友のKまで
辿り着くことが出来ました。
息子の思いを伝え
私の携帯番号を教えて
その気があれば連絡が欲しいと
お願いしました。