依存症の仲間と共に

薬物アルコール依存症。境界性人格障害。解離性障害。養子縁組。

堕落 その2

その日はずっと眠れなかった…

翌朝

鏡を見て驚いた。

たった一晩で瞼がくぼみ

瞳がギラギラしている。

頬は痩けて土色になり体重は3キロ減っていた。


頭はアドレナリンで興奮していて

落ち着かない。


初めての覚醒剤は

気持ちよくはなかった。


薬が切れ始めると

今度はネガティブになった。

覚醒剤に手をだしてしまったこと。

自分がこれまでしてきた悪行。

息子のこと…


まるで死神がとり憑いたかのように精気を奪われていった。


「死にたい…」


また薬を使用する言い訳だ。

覚醒剤が原因で死亡する人がいる。

どうしたら死ねるかわからないけど

死ねるなら‥


1週間後先輩に電話した。

「あの薬ありますか?」


しばらくすると

幻覚幻聴の症状が始まった。


部屋の中に監視カメラがある。


窓ガラスの向こうに

赤色灯を回したパトカーがいる。


床の下から仲間が呼んでいる。

「りょう。遊ぼう。」


そんなことがある訳ない‥


怖くて怖くて

布団を頭まで被り奥歯を噛みしめる。真冬なのに

身体中が汗でビッショリになった。

このような荒んだ生活のなかで

息子を育てることは出来ない。

息子のためにも環境が悪すぎる。


両親に連絡をして

「息子は良い里親に育ててもらった方がいいと思います。」

「お前は帰って来なくていい。孫だけ置いていけ。」


私はネグレクトになりました。

息子は両親の養子になりました。

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